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養育費の決め方 その3・離婚後の生活費や学費・教育資金の統計から
こんにちは、〈離婚相談ネット福岡〉のブログを連載しております、福岡の行政書士事務所【神田総合法務事務所】の神田です(平成20年10月30日、事務所移転にともない、事務所名を【神田法務会計事務所】から【神田総合法務事務所】に変更いたしました)。
これまでに「実際の養育費平均受給額」や「養育費算定表」を参考にして養育費の請求額を決める方法を見てきましたが、今回は養育費請求額を考えるときの3つの指標の最後のひとつ「離婚後の生活費や学費・教育資金の統計を基準に決める」場合について見ていきます。
●「その1・実際の養育費平均受給額から」はこちら
●「その2・養育費算定表から」はこちら
その3つ目の指標である「離婚後の生活費や学費・教育資金の統計を基準に決める場合」とは、
1.生活費の不足予想額
(離婚後、不足するであろうと考えられる生活費の金額)
2.学費の将来予定額
(これからかかるであろう子どもの将来の学費・教育費)
の2つに重点をおいて、相手方(夫)に請求する毎月の養育費の金額を決めていく方法です。そこで、この「生活費の不足予想額」と「学費の将来予定額」についてひとつずつ見ていきます。
「生活費の不足予想額」から養育費請求額を決める。
これは離婚後の収入予想額から、離婚後の支出予想額を差し引いて、予想額に不足が生じる場合に、その不足額の一部(または全部)を、相手方(夫)への毎月の養育費請求額とする方法です。算式に直すと以下のようになります(収入額・支出額ともに、月額で計算してください)。なお、収入と支出に着目して決める方法ですから、最も実際の生活に即した方法であるといえます。
( 離婚後の収入予想額 − 離婚後の支出予想額 ) × 相手方(夫)の負担割合
離婚後の収入予想額
●収入予想額の該当例
給料・児童手当・児童扶養手当・養育費(請求予定額)・親からの援助など
●給与収入・母子世帯の年間収入について
「子供の親権を取得し、離婚後は私ひとりで子供を育てていく」というお母さんにとって、離婚後の収入予想額を考えることはとても難しいことです。なぜなら、
・現時点(離婚前)では無職・無収入の状態
・ブランクが長かったため、どんな仕事に就けるか分からない
・仕事に就けたとしても、この不景気ではいくらくらいの給与収入を得るこ
とができるのか分からない
などという方が多いためです。そのため、離婚後の収入予想額を計算したくても「ゼロ」または「不明」となってしまい、現実の生活に即した計算ができなくなってしまうのです。
そのような場合は、右の図を利用して、離婚後の収入予想額を考えてみてください。母子世帯の年間収入の全国平均が記載されていますので、離婚後に働きに出て、その給与収入で生計を立てていこうと考えているお母さんにとっての参考とすることができます。
これによると、母子世帯の給与などの就労による年収は平均約171万円となっており、月額では約14万円ということになっています(右図内の約213万円というのは、この就労収入に、児童手当や養育費等を加えた平均年収です)。
よって、離婚後の収入予想額を計算したくても分からないという方は、給与についてはひとまずこの約14万円で計算してみてください。
ただし、
・この統計は平成18年度のものであり、現在(平成20年)はさらに景気が
悪化していること
・子育てとの両立から、どうしても勤務時間等の時間的な制約があり、パー
トなどでしか働けないこと、またパートであっても勤務時間数が少ないこと
などといった事情による収入減を加味しなければならないこともありますので注意してください。
離婚後の支出予想額
●支出予想額の該当例
家賃・食費・水道光熱費・通信費・学費・保育料・保険料・ガソリン代・交際費など
●家賃等の住居費について
離婚後に新しくアパートやマンションを借りる予定の場合、賃貸借契約を結ぶ時期は、多くの方は正式に離婚が成立してからです。そのため、現時点(離婚前)では家賃額が決まっていないという場合は、その借りる予定の物件の家賃額にて計算してください。また、借りる予定の物件自体がまだ決まっていないという場合は、賃貸情報誌などから、家賃相場などを把握し、その金額にて計算してください。
●子供の学費・教育費について
子供の学費・教育費については、現時点でかかっている金額をもとに計算してください。小学校・中学校・高校・大学など、進学にともなう将来の子どもの学費・教育費については、「学費の将来予定額」にて詳しく計算します。
相手方(夫)の負担割合
この負担割合をどれくらいにするかを相手方(夫)と協議し決めることになります。
「学費の将来予定額」から養育費請求額を決める。
養育費について考えるときに、多くの方がまず思いつくのが「子供の学費・教育費」です。
「私ひとり(母子家庭)であっても、子供には不自由なく望みどおりの教育を受けさせてあげたい」、お母さんの誰もが思うことであり、実際にそれが実現されなければなりません。
しかしながら、現在の日本では必ずしもそれが実現されているとは言えません。最近では、働く貧困層が社会問題となるなか、新聞やニュースなどで「貧困の連鎖」「子供の貧困」がクローズアップされています。
経済協力開発機構(OECD)のデータによると、日本では、17歳以下の子供の7人に1人が貧困状態にあるとされています。貧しい家庭環境が健康や教育に及ぼす影響はもちろん、親から子に伝わる「負の連鎖」も懸念されています。
また、大阪市が04年3月に作成した「大阪市ひとり親家庭等実態調査報告書」によれば、希望する子供の最終学歴を「大学」とした割合は、年収600万円以上の世帯では半数以上であったのに対し、同200万円未満の世帯では25%を切った、という統計もあります。
さらには、「家の家計などを考えて、自ら進学をあきらめる子供も多い」という現状もあります。
このように、現在の収入の状況から必要な学費・教育費を工面することができず、子供に望みどおりの教育を受けさせてあげることができない、という家庭が特に母子家庭で増えているのです。
そのようにならないためにも、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・大学と進学していくときに、どれくらいの学費が必要となるのか、「学費の将来予定額」を正確に把握し、ご自分の収入では足りない部分を、相手方(夫)にきちんと養育費として請求しなければならないのです。
以下に、子供の学費・教育費について「幼稚園・小学校・中学校・高等学校・大学」別、「公立・私立」別などに区分した統計資料を掲載しておりますので、これらを参考にあなたのお子様のための「学費の将来予定額」を把握し、養育費として相手方(夫)に請求してください。
※ご希望の場合は当事務所にて計算いたしますので、お気軽にご相談くだ
さい。
なお、養育費を請求し相手方(夫)から約束を得た場合には、その約束は必ず公正証書で行ってください。口約束や私製証書(念書などの一筆)では、約束を破られてもその支払いを強制することができないため、「約束した養育費を支払ってもらえない」ということにもなりかねません(「養育費の受給状況」についてはこちら)。養育費の約束は、これから先数年・十数年の約束であり、総額数百万円にもなる約束ですから、その約束は必ず公正証書で行ってください。
●学年別の学費総額
●学校別の学費総額
●幼稚園から高校までの学費総額
●居住形態別の大学生の生活費
学年別の学費総額
学校別の学費総額
幼稚園から高校までの学費総額
居住形態別の大学生の生活費
当事務所では、離婚協議書の作成や公正証書(離婚給付契約公正証書)の作成により、養育費などの離婚に関する問題で悩んでいる方のご相談にお応えしています。「協議を重ねたり、強く請求したりする自信がない」というお母さん、養育費は「子供の権利」であり、離婚後の生活を左右する大きな問題ですから、お困りのことがありましたら、当事務所までお気軽にご相談ください。
当事務所は、【1時間相談無料】の行政書士事務所です。もちろん秘密厳守ですから、お気軽にご相談いただけます。みなさまからのご相談、お待ちしております。
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